天田財団30年史「人を育て、知を拓き、未来を創る ~天田財団30年の軌跡~」
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(3)世界における加工用レーザの状況 2014年の高出力レーザの世界市場規模は、おおむね50億ドルであった。2020年には80億ドル規模になると予測され、レーザの種類ごとに市場規模を金額順に並べると、(1)ファイバーレーザ、(2)CO2レーザ、(3)固体レーザ、(4)半導体レーザ、(5)エキシマレーザの順になるであろうと予測される。 高出力レーザの2014年の日本市場規模は、おおむね670億円であった。2020年には、1,000億円規模に成長することが予測され、市場規模を金額順に並べると、(1)エキシマレーザ、(2)CO2レーザ、(3)ファイバーレーザ、(4)半導体レーザの順になると予測され、世界市場と比較するとファイバーレーザの比率が低い点が異なると考えられる。 ファイバーレーザの世界市場規模は、2020年におおむね32億ドルになると予測され、加工別の市場規模の比率を大きい順に並べると、(1)切断、(2)リモート溶接、(3)3Dプリント、(4)マーキング、(5)その他の加工の順にとなると考えられる。 一方、固体レーザ(Disk、YAG、Ti:sapphireなど)の世界市場規模はおおむね23億ドル、CO2レーザは27億ドルになると予測される。 また、2020年のレーザ溶接・加工の世界市場規模は、おおむね30億ドルと予測されている。主な加工用レーザの世界市場規模分析■ 国別製造業の構造・構成比(2014年※2 )国別に見る製造業の構成比率と加工用レーザの用途の関係 製造業の世界的な担い手として、日本、ドイツ、韓国、中国※1の製造業の構造・構成比を、付加価値額(出荷額-原材料費)の項目から概観する。 金属材料・加工の分野として金属製品・一般機械と自動車の総額で見ると、ドイツは42%、日本は30%、韓国は24%である。また、電子材料・加工の分野として電気・電子機器で見ると、ドイツは13%、日本は17%、韓国は29%である。※1:中国のみ出荷額ベースの数値※2:公益財団法人 矢野恒太記念会   「世界国勢図会 2015/2016」年版より日 本電子機器12%電気機器5%金属製品6%一般機械11%自動車13%その他ドイツ電子機器5%電気機器8%金属製品 10%一般機械16%自動車16%その他韓 国電子機器25%電気機器4%金属製品6%一般機械7%自動車11%その他中 国※1電子機器9%電気機器3%金属製品4%一般機械5%自動車6%その他183

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