天田財団30年史「人を育て、知を拓き、未来を創る ~天田財団30年の軌跡~」
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年代項目1950年~1960年~技術課題温鍛冷鍛冷間鍛造機導入(ヘッダー、マイプレス)大型部品の 冷間鍛造化1,000トン冷鍛トランスファープレス歯型鍛造加工法の開発熱  鍛フリーハンマードロップハンマーによる鍛造型鍛造プレスコンロッドの自動鍛造熱間閉塞鍛造の開発アップセッタによるワンヒート鍛造アップセッタの増強自動アップセッタ導入粉炭炉高周波加熱(MG)高周波加熱機の効率化(サイリスター)自動車(9)鍛造技術の変遷▶1950(昭和25)年~1989(平成元)年 [鍛造技術の変遷]▶鍛造技術の変遷1. 概要鍛造は材料の一部または全体を工具によって押しつぶし、鍛錬や成形により強度の高いブロック状の機器部品やそれらの素形材を塑性加工法により製造する方法である。作業温度によって、熱間、温間、冷間に分類することができる。 鍛造の歴史は塑性加工の中でも最も古く、金、銀、銅からは装飾品や宗教礼拝物などがつくられ、青銅や鉄からは第一に武器、次に農耕・狩猟用具などがつくられた。現存するものとして、地中海では紀元前7世紀に半密閉状態で鍛造された世界最古の貨幣が発見されている。 鍛造機械においては、14世紀には人力による足踏みばねハンマー、15世紀には水力式のドロップハンマー、19世紀には蒸気ドロップハンマーへと進化を遂げ、ボルト冷間ヘッディングへの発展に寄与した。日本においては、紀元前2~3世紀に中国から鍛造技術が渡来し、8世紀ごろには日本刀の鍛造技術に発展、15世紀には10万振以上の日本刀を輸出するまでに成長した。 なお、当時の日本の鍛造技術に関するエピソードとして、1543年に種子島に伝来した火縄銃が2年後量産技術の確立設備の近代化・加工精度の向上基礎技術の確立トラック中心の少量生産時代中量生産時代:乗用車中心へ移行大量生産:基幹産業としての役割158研究開発と助成の変遷

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