天田財団30年史「人を育て、知を拓き、未来を創る ~天田財団30年の軌跡~」
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年代項目1945年~1950年~代表的製品内視鏡微細加工法マイクロ放電加工微粉末生成表面加工技術めっき研磨加工ポリッシングスパッターエッチングエピタキシャル成長PVD(物理気相成長法)CVD(化学気相成長法)計測技術TEM(透過電子顕微鏡)EPMA(電子線マイクロアナライザー)電縫鋼管(8)マイクロ・ナノ加工技術の変遷▶1945(昭和20)年~1979(昭和54)年 [マイクロ・ナノ加工技術の変遷]▶マイクロ・ナノ加工技術の変遷1. 概要情報家電、IoT、IT分野におけるデバイス・機器の小型化の進展に伴う精密かつ微細な部品生産に対する要請に応じて、微細加工技術の開発が進んだ。 近年はマイクロ医療に対応する機器の開発、および同機器も含むMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)分野の進展が加えられる。 MEMSは、機械要素や電子回路を1つの基板上に集積したものであり半導体製造プロセスにより作成される。初期の開発例としては1970年ころ、スタンフォード大学(米)がNASAから委託研究を受けて作成したシリコンウェハー上のガスクロマトグラ フィーが挙げられる。MEMSが注目を集める契機となったのは、1987年に開催されたTransducers'87において発表されたマイクロギアやタービンなどの先駆的な微細構造であった。その後も開発は進み、最近では深掘りエッチングやMEMS特有のプロセス技術の発展によるバルクマイクロマシニングの技術を主流とする成形加工技術が注目されている。マイクロ部品の特徴として、体積よりも表面積の物理現象が支配的となり、素材と金型界面の摩擦および素材表層の変形特性、特に成形加工の寸法効果による影響が顕著であり、マクロ加工の分野における常識が通用しない。DNAチップ、圧力センサー、加速度センサーなど様々な製品が開発されている。2. 1950~1960年代世界に先駆けて日本において内視鏡の開発が進み、精密微細部品の開発の必要性が認識された。 マイクロ放電加工、PVD(物理気相成長法)、CVD154研究開発と助成の変遷

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