天田財団30年史「人を育て、知を拓き、未来を創る ~天田財団30年の軌跡~」
141/216

があり、後にFLD:Forming Limit Diagram試験(Keeler-Backhofen、1964; Marciniak、1967;中島、1968)へと発展を遂げた。板材成形理論の基礎:板材成形理論の先鞭としてHillの提案した2次降伏関数(1948、1979、1990)が挙げられる。また、国内においては、曲げ・スプリングバックの理論(益田・戸澤、1959)、プレス成形基礎:深絞り・張出し・伸びフランジ・曲げなど(吉田清太、1961)が発表された。板材成形技術:現在の新技術の先駆けとなる対向液圧成形(春日、1958)および温間成形(戸澤、1960)の研究が行われた。また、岡本・林らによる角筒絞りにおける壁割れの系統的な研究(1966)は、鉄鋼メーカーが自動車メーカーに板材成形技術を提供する端緒となり、以降、両産業の活発な共同研究に発展し、日本の板材プレス技術の進展に貢献した。これら鉄鋼業と自動車産業の共同作業や情報交換を展開する組織として、薄鋼板技術研究会を支えた吉田清太らの役割は極めて大きい。その成果の1つとして、現在も発行が続くプレス成形難易ハンドブックの出版がある。3. 1970~1980年代板材成形理論の基礎: 坂木らによる面内引張曲げ、永井による厚板の曲げ加工の一連の研究があるほか、材料モデルにおいては、異方性降伏関数のGotoh(1977)、その後のBarlat(1989、 2003、 2007)の研究、バウシンガー効1960年~対向液圧成形(春日、1958)~かえり無しせん断(前田)温間成形(戸澤、1960)スウィフト深絞り試験(1957)コニカルカップ試験(福井、1959)FLD試験(Keeler-Backhofen、1964)(Marciniak、1967)(中島、1968)ヨシダバックリング試験(吉田、1961)液圧バルジ(Jhonson-Duncan、1965)(宮川・西村、1967)2軸引張りによる降伏曲面(白鳥・池上1967~)深絞り・張出し・伸びフランジ・曲げ(吉田、1961)前田・中川(1959~)神馬(1962~)近藤(1965~)益田・戸澤(1959)斉藤(1962)Prager(1955)Ziegler(1959)Armstrong-Frederick(1966)Mroz(1967)M-Kモデル(1967)141

元のページ  ../index.html#141

このブックを見る