天田財団30年史「人を育て、知を拓き、未来を創る ~天田財団30年の軌跡~」
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(3)ロールフォーミング技術の変遷▶1945(昭和20)年~1974(昭和49)年 [ロールフォーミング技術の変遷]年代項目1945年~1950年~技術課題円管小径電縫管設備ラインパイプ・油井管各管・異形管軽量形材広幅断面材成形設備の導入エキスパンドメタル理論・シミュレーションなど▶ロールフォーミング技術の変遷1. 概要ロールフォーミングはタンデムに配置された複数の成形ロールにコイル材、切り板などの金属板材を通し、少しずつ連続的に幅方向に曲げを加え、管材や形材などを成形加工する方法である。機械としては、管材を対象とする電縫管および形材を対象とする2種類の成形機に分類でき、どちらも各ロールスタンドのハウジングには基本的に2本のロール軸が装着される。ロールフォーミングの最も重要な技術は、各ロールスタンドに組み込まれるロールのプロフィール設計、つまりロールプロフィールを同一座標軸上に重ねて描いたロールフラワーの設計である。2. 1960年代二次素形材としての製造技術を確立した時代である。円管、形材の分野において、以下の技術が開発された。円管:◦竪ロールスタンドによる成形VRF(Vertical Roll Forming)法◦ダウンヒル成形形材:◦広幅断面材成形◦エキスパンドメタルの製造3. 1970年代 自動車部品を中心に生産性向上、高精度化の進展のため、ロールフォーミングの使用が進んだ。日本塑性加工学会においては、1973年にロールフォーミング分科会が設置されている。円管:◦多数の小径アイドルロールを配置して、無理のない成形を行う「ケージフォーミング」◦長手方向の塑性曲げによって生じる残留ひずみにより、幅方向にカールさせて成形する「ロールレ二次素形材としての製造技術確立132研究開発と助成の変遷

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